ウォーキングで学ぶ江戸時代の歩き方  -疲れにくい効率的な歩行術-③

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健康習慣としての「江戸時代の歩き方」

疲れにくい歩行法で持久力アップ

・ラクに歩ける方法であっても、歩くことそのものが体力を高める有効な手段となります。歩行を続けることで脚の筋肉は自然に鍛えられ、結果として持久力も着実に向上していきます。ウォーキングにおいて最も大切なのは「継続」であり、日々の積み重ねが自立する力、すなわち歩行能力そのものを強化してくれるのです。

さらに、継続的な歩行は心身の安定にもつながり、生活の質を高める効果があります。しかし、ヒザや腰、股関節に痛みを抱えている方は、歩くたびに不快感を覚えるため、どうしても歩行を避けがちになります。その結果、脚の筋肉は徐々に衰え、やがて歩行そのものが困難になるという悪循環に陥ってしまいます。

だからこそ、疲れにくく衝撃を抑えた歩行法を身につけることが重要です。無理のない歩き方を習慣化すれば、痛みを軽減しながら筋肉を維持・強化でき、持久力の向上にも直結します。ウォーキングは単なる運動ではなく、一生歩ける身体を育むための基盤であり、継続することで未来の自分を支える力となるのです。

 

江戸流ウォーキングがもたらす心身のリセット効果

・私が大阪から東京までの約500キロを歩く旅で、最も心を揺さぶられたのは、日本の美しい田園風景でした。道中で広がる畑や山並みを眺めながら歩いていると、ふと「江戸時代の旅人も、この同じ風景を目にしながら旅をしていたのだろうか」と思いを馳せました。その瞬間、自分がまるで時代を超えて贅沢な旅をしているような感覚に包まれ、歩くことそのものが特別な体験であると実感しました。

車で移動すれば確かに速く便利ですが、窓の外に流れる景色をじっくり味わうことはできません。歩くからこそ、風景の細やかな表情や季節の移ろいを肌で感じ取ることができるのです。ゆっくり、のんびりと歩くことで心が解きほぐされ、自然とリフレッシュ効果が生まれます。ウォーキングは単なる移動手段ではなく、風景を楽しみ、心身を整えるための豊かな時間であるとあらためて気づかされました。

 

ウォーキングを健康習慣に組み込む実践ポイント

・運動を生活の中にうまく取り入れるためには、まず「習慣化」することが欠かせません。一日の予定の中であらかじめ時間を決め、その枠にウォーキングを組み込むことが重要です。たとえば、朝起きてすぐに外へ出て歩く、あるいは夕方や夕食後に散歩をするなど、日常のリズムに合わせて時間を固定することで、自然と継続しやすくなります。

さらに、ウォーキングは一人で行うよりも誰かと一緒に歩くことで楽しさが増し、続けやすくなります。夫婦や親兄弟、友人や近所の人たちと誘い合って歩けば、会話を楽しみながら運動でき、心身のリフレッシュにもつながります。特に女性が夜に一人で歩くのは危険を伴うため、複数人で歩くことを強くおすすめします。人と約束をしていると「行かなければならない」という気持ちが働き、面倒に感じる日でも自然と足が向くようになります。

また、ウォーキングを必ず行う状況を自分で作ることも効果的です。たとえば通勤や買い物の一部を徒歩に切り替えることで、無理なく日常生活に組み込むことができます。こうした工夫を積み重ねることで、ウォーキングは単なる運動ではなく、生活の一部として根づき、健康を支える持続可能な習慣となるのです。