ウォーキングで学ぶ江戸時代の歩き方|疲れにくい効率的な歩行術②
江戸時代の歩き方とは?現代ウォーキングへのヒント
腕を振らずに歩行していた
・一般的に「ナンバ歩き」とは、同じ側の腕と足を同時に前へ出す歩き方であったと広く語られてきました。しかし近年の研究や考察によれば、それは誤った理解であり、江戸時代の人々がそのように不自然な歩行をしていたわけではないとされています。むしろ当時の歩き方には、独自の美意識や生活様式に根ざした特徴がありました。具体的には、歩幅は控えめで小股を基本とし、腕を大きく振ることはなく、足の裏全体を地面に着けるようにして安定感を保ちながら進みました。また、身体をやや前傾させることで効率的に重心を移動させ、長時間の移動にも疲れにくい姿勢を実現していたのです。こうした歩行様式は、現代人がイメージする「ナンバ歩き」とは異なり、自然で合理的な身体運用の一形態として理解されつつあります。
